なぜ賃金管理が必要なの?

賃金管理の目的

従業員の高齢化、高賃金化、従業員の意識の多様化、女性の職場進出の増大化、産業構造の転換、就業構造の変化など、企業を取り巻く環境は経済社会情勢の変化に伴い急速に変化しています。
企業は、このような変化に迅速に対応できるように、自社の企業目的を最も適切に遂行してくれる従業員の採用、能力開発、配置・異動を行い、大いに能力を発揮してもらい生産性の向上を図ろうとしています。
企業にとっては、「採用、能力開発、配置・異動、能力発揮」のサイクルを円滑に、効率的に、かつ経営方針に沿って展開させるために、従業員の処遇制度をどのように整備するかが大きな課題となっています。
この処遇制度の中心となるのが賃金です。一般に、従業員の労働条件は賃金だけではなく、労働時間、休日、休暇、企業福祉など多種多様なものがあります。
しかし、賃金に関しては中小企業と大企業における支払い能力面での大きな格差が直接反映される場合が多く、中小企業においては特に労働条件面における賃金の果たす役割は大きいというのが実情です。
賃金管理の目的は、「賃金処遇の面から従業員の安定した豊かな生活と仕事に対する満足度を高めることにより、企業への帰属意識と働く意欲を高め、企業の維持と永続的な発展を図ること」にあります。