第2章 画面の表示と基本操作

1.    基本用語.. 2-3

画面/Screen/スクリーン... 2-3

Enter/改行/CR(Carriage Return) 2-3

ボタン... 2-3

押す/クリック... 2-3

窪む/沈む/凹む... 2-3

浮く/浮き上がる/出っ張る... 2-4

コントロール/入力域... 2-4

テキストボックス... 2-4

コンボボックス... 2-4

リストボックス... 2-4

チェックボックス... 2-4

オプションボックス... 2-5

コマンドボタン... 2-5

オプションボタン... 2-5

トグルボタン... 2-5

移動ボタン... 2-5

レコード... 2-5

レコード・セレクタ... 2-6

物理削除... 2-6

論理削除... 2-6

バー... 2-6

スルロール・バー... 2-6

カーソル/ポインター... 2-7

タブ... 2-7

データベース/Database/DB. 2-7

Null 2-7

2.    セキュリティ操作.. 2-8

セキュリティ... 2-8

ハード構成でのデータの隔離... 2-8

LANOS構成でのセキュリティ指定... 2-8

サインオン... 2-9

サインオンID.. 2-9

サインオンIDの権限... 2-9

パスワード... 2-9

サインオンの失敗... 2-10

3.    共通の操作と表示.. 2-10

基本操作... 2-10

コントロール(入力域)でのデータ入力... 2-10

%(パーセント)表示の数字入力... 2-11

日付表示の意味... 2-11

レコードの共通記録項目... 2-11

現在無効... 2-11

記録開始日付... 2-12

記録終了日付... 2-12

表示順... 2-12

非表示... 2-13

過去確定... 2-13

変更不可... 2-13

削除不可... 2-14

論理削除... 2-14

画面の操作ボタン類... 2-15

編集モード... 2-15

データシート形式表示... 2-15

表示カラムの位置変更... 2-15

表示カラムの幅変更... 2-15

表示カラムの固定... 2-15

現在無効表示... 2-15

外部出力... 2-16

ファイル参照... 2-16

印刷... 2-17

実行... 2-17

キャンセル... 2-17

終了... 2-17

会話の操作ボタン類... 2-18

OK.. 2-18

キャンセル... 2-18

はい... 2-18

いいえ... 2-18

1.     基本用語

当システムを操作する上での基本用語を解説します。ただし、パソコンやWindowsおよびインターネットの基本用語に関しては、それらの関連マニュアルをご参照願います。ここでは主に、「Microsoft Access」での操作画面の用語および、その下で稼動する当システムでの用語を解説します。

画面/Screen/スクリーン

一般には、パソコンのハードの画面全体を表しますが、当システムでは、その内側に表示する業務上の操作画面を意味します。多くの場合は、中央に複数レコードまたは単一レコードのデータを表示し、上下にタイトルや説明文や各種の操作ボタン、下部や右端にスルロール・バーが表示されています。

左上端には「画面名」が表示されています。

Enter/改行/CR(Carriage Return)

キーボード上のキーで、一番大きく、右手の小指の位置よりやや右に位置し、データの入力完了を行うキー、およびその行為を意味します。

ボタン

画面上に表示される「機械式の押しボタン」のように見える部分。中央にその機能を説明する文字があり、マウス・ポインター(カーソルともいう)でクリックすると、反応します。

押す/クリック

画面上のボタンや入力域などの図形部分に、マウスやキーでカーソルを合わせて、マウス・キーを叩いたり、Enterしたりする行為を言います。

窪む/沈む/凹む

ボタンを押すと、あたかも本物の機械式ボタンが押されたかのように、内側に窪んだように表示されます。この状態を「窪む」、「沈む」、「凹む」と表現します。この表現はボタン以外の表示部分にも同様の意味で使用します。

浮く/浮き上がる/出っ張る

ボタンは、あたかも本物の機械式ボタンのように前面に突き出たように表示されます。この状態を「浮く」、「浮き上がる」、「出っ張る」と表現します。この表現はボタン以外の表示部分にも同様の意味で使用します。

コントロール/入力域

データを入力・表示する部分。お客様が「文字や数字」(「テキストデータ」という)を入力するテキストボックスをはじめ、本章のこれ以降に解説するコンボボックス、リストボックス、チェックボックス、オプションボックス、各種ボタンなど、お客様が意志表示の指定をする部分は全て「コントロール(入力域)」と言います。

入力が禁止された状態の場合は「表示域」と表現します。

テキストボックス

テキストデータを入力する部分。お客様が入力する文字や数字を「テキスト」といいます。テキストボックスとは、そのテキストを入力する場所、という意味です。一般には、白い四角形で、凹んで見えます。例えば、住所や電話番号の入力域はテキストボックスです。

コンボボックス

テキストボックスの右端に小さなボタンがあり、それを押すと、その下に入力候補のリストを縦に表示するタイプの入力域です。入力候補をマウスでクリックして選択するか、もしくは、直接、キーボードで入力することが可能です。

リストボックス

コンボボックスと似ていますが、コンボボックスと違い、常に入力候補リストが表示されています。

チェックボックス

小さな(3ミリメータ四方の)四角い箱です。意味を説明するタイトルとともに表示します。その意味に対して「肯定」する場合にマウスでクリックすると「チェック」マークが表示されます。この状態をOnまたはTrue、またはYesと表現します。チェックマークがない状態は、OffまたはFalseまたはNoと表現します。

オプションボックス

チェックボックスと似ていますが、四角ではなく「丸」です。一般には、ある意味に対して複数の選択肢がある場合に用います。そのため複数の「丸」が並べて表示してあり、どれか一つを選択する場合に用います。チェックボックスと同じ使い方をする場合もあります。

コマンドボタン

何らかの処理を開始するためのボタンです。クリックした時は、ボタンが凹みますが、はなすと元に戻ります。

オプションボタン

機能はオプションボックスと同様ですが、「丸」の代わりにボタン上になっており、複数個を並列に表示します。どれか一つを押すと他のボタンは(押されていない状態に)戻ります。

トグルボタン

機能はチェックボックスと同様ですが、「小さな四角」の代わりにボタン上になっており、押すと凹んだままの状態に留まります。もう一度押すと(押されていない状態に)戻ります。

移動ボタン

画面の左下端に表示する矢印状のボタン(複数)です。画面上のレコードを前後にスクロールし、レコード選択に使います。また、新しいレコードを挿入する場合にも使います。

レコード

データを格納および表示する場合の単位で、一般には複数の意味の違う項目(入力域および表示域)を持ちます。レコード一つだけを画面に表示する状態を「単一レコード」や「単票」などと表現します。他のレコードは、同じ項目を同じ順番に持ち、そのデータ内容が違うだけです。住所録で例えると、一人の住所情報が「1レコード」に相当し、名前や電話番号が「項目」になります。従って、住所録全体は複数レコードからなりたちます。

レコード・セレクタ

一画面上に複数のレコードを表示した場合で、例えば、どれか特定のレコードを削除するような場合、「現在はこのレコードが処理の対象である」という指示なり印なりが必要となります。この機能をするのがレコード・セレクタです。

レコード・セレクタは、画面上の各レコードの左端に、レコードの延長として見える矩形の先端部分であり、そこをマウス・ポインターでクリックすると「窪み」、暗くなります。これにより、そのレコードを対象として選択したことを確認します。

レコード・セレクタは、必ずしも常に存在するとは限りません。特に、ユーザによってレコードが自由に削除されては困る場合などは、レコード・セレクタを表示しないように設計するのが普通だからです。

物理削除

「物理削除」という項目やボタンなど一般にありませんが、行為としてのレコードの物理削除は存在します。物理削除の方法は、業務内容や画面などにより各種の方法があり一様ではありません。

セキュリティ・レベルの低い、あまり重要でないレコードを物理削除する場合は、上記のレコード・セレクタを利用します。レコード・セレクタをクリックし、その後にキーボード上の「削除」(またはDelete)キーを押すと物理削除できます。この場合、業務によっては、削除の再確認を求める場合もありますが、求めない場合もありますので注意が必要です。

論理削除

その他、物理削除には、一旦画面上で「論理削除」(チェックボックス=On)したレコードでないと、物理削除の指令を受けつけない方式や、あるいは、全く別の画面から、「その業務で論理削除したレコードの全て」を一括して削除する方法などがあります。

バー

棒状に一列に表示するものの全てを称します。あるデータや選択メニューが画面の上部や下部に横一列に表示する場合などは、「テキスト・バー」とか「メニュー・バー」とかの表現を用います。

スルロール・バー

バーの内、画面を上下左右に、あたかも巻紙を読むように、「巻くように移動させる」場合に用います。矢印とそれに挟まれたバーから構成されます。

カーソル/ポインター

マウス・ポインターやキーボードからの入力位置を示す「矢印」や「縦の棒」その他お客様がWidowsの選択画面で設定した形状のものになります。クリックした後は「時計マーク」や「手のひらの形」などに変わります。

タブ

一つの画面に非常に多くの項目がある場合、一画面上では狭くて表示しきれない場合があります。その場合は、「タブ」を利用して、あたかも一般に事務所のキャビネなどのファイルに「見出し」を付けるように、種類の似た複数項目をグループに分け、その一つのグループを一つのタブとして集めて表示します。

一つのタブの「タイトル部分」を押すと、そのタブにある(複数)項目が表示され、別のタブのデータは後ろに隠れて見えなくなります。

データベース/Database/DB

Windowsで用いる「ファイル」という概念と似ています。また、別のシステムでは、あるいは別の電子計算機システムの環境では、ファイルと同じ意味で使用する場合もあります。ここでは、「本来は複数のファイルに分けて管理するほどの複雑で大量のデータを、一つのものとして整理および統合化し、記録や参照や更新が容易な形式にまとめたデータの集まり」という意味です。「ファイル」がコンピュータのハードウエア上のデータ格納場所に重きを置いた表現であるのに対して、「データベース」は業務上のデータの内容に重きを置いた表現です。その実体が全く同じである場合があり、「当業務のバックエンド・データベースのファイルを別のディスクに移動する方法は・・・・」などと言う表現が成り立ちます。

Null

Nullとはデータがない状態を意味します。「あるコントロールをNullにする」とはデータをなくす(空にする)ことです。「ブランク(スペース)」と混同する場合があります。「ブランク」は、ブランクという目に見えないデータです。ですから、これはNullではありません。

あるコントロールにスペース・キーでブランクを入力すると、そこには「ブランク」というデータが入力されます。これに対して、Nullにするとは、「削除キー」で、そのコントロールのデータを削除し、空にすることです。

入力チェックなどで、入力データが入力を拒否される場合があります。場合によっては、どんなデータを入力しても拒否され、画面の操作が先に進めず、ニッチもサッチも行かない場合が起こります。こういう場合は、Nullにすると、これは「データがない」訳ですから、チェックをバイパスして、その場を通過することができる場合があります(出来ない場合もありますが)。

2.     セキュリティ操作

セキュリティ

セキュリティの概念は幅広く、場所や建物の構造、設備の耐盗や耐火まで含み、それだけでも一冊の本になります。ここでは、データ・サーバの構成とソフトの機能にのみ焦点を当てて解説します。

コンピュータ・データは、その入力や編集、削除が操作としては非常に簡単に行うことができます。業務の種類に係らず、いかなるシステムでもデータが改ざんされたり、あるいは誤って削除されてしまったりということは、極力避けなければなりません。また、特に機密を要するデータの場合は、たとえデータの改ざんがなくても、そのデータを開示したということ自体が問題になります。

当業務システムでは、サインオンID(後述)とパスワードを利用することで、権限者以外の者が、データを参照したり、更新・削除したりすることを防いでいますが、セキュリティに関しては「完全」ということは有り得ません。

当業務システムのセキュリティ以外にも以下に解説する
「ハード構成でのデータの隔離」と、
LANOS構成でのセキュリティ指定」で、
セキュリティ機能とを併用することで、より完全なセキュリティを提供できることが可能となります。

ハード構成でのデータの隔離

当システムでのファイルは、データの暗号化は行っておりません。従いまして、当システムのファイルを共通データのサーバに格納した場合は、アクセス権限のない第三者が、当システムのファイルをアクセスして内容を読み取ることが可能になります。当システムのバックエンドDBを、当システム以外のソフトで検索することは簡単ではありませんが、非常に困難という訳でもありません。コンピュータに多少の知識がある者ならば、編集されていない生のデータであっても、その内容を推測することは比較的簡単にできます。

お客様での当業務システム運用におかれましては、当業務システムのファイルを、権限者以外が参照できるような共通サーバに格納しないよう、留意願います。

LANOS構成でのセキュリティ指定

当システム専用の共通サーバを用意することが出来ない場合は、ソフトで解決する方策が必要です。Windows2000などのLAN対応のOSでは、OS自体の機能に、「特定のファイルは、事前に登録した特定のログオンIDだけが、事前に取り決めたアクセス・権限でアクセスできるように設定する」機能があります。

このOSのセキュリティ機能は、当業務システム内のセキュリティ機能のように、細かいデータ項目単位のセキュリティは設定できませんが、データベース・ファイル単位の大きな単位のセキュリティでは最も効果があり最も強力なものです。

サインオン

「サインオン」とは、いわゆる「ログオン」と近似した意味です。ログオンがLAN端末やスタンド・アロンのパソコンのOSを立ち上げる時の認証手続きの用語として多用されていますので、当システムでは、「サインオン」という別用語を用いることで、これが「適用業務の立ち上げ」であることを意図させています。

サインオンは当業務システムを開始する場合の、使用者の確認と認証手続きを意味します。

サインオンID

当業務システムを開始すると最初にサインオン画面を表示します。サインオン画面には、サインオンIDIdentification[個体識別]の略)とパスワードの入力域があり、最初にサインオンIDの入力を行います。

導入直後のサインオンIDは「master」を使用し、パスワードは「password」を用います。

一旦、masterでサインオンした後は、システムの統括責任者は自らのサインオンIDを別途登録し、安全のためmasterは無効にして下さい。変更登録は(「業務運用の基準設定」è「サインオンIDの登録」)で行います。

お客様の社員(システムのユーザとなる人)のサインオンIDは、当システムの統括責任者が事前に登録することではじめて使用することが可能となります。

詳細は(「第5章 業務の運用基準」è「サインオンIDの登録」)を参照願います。

サインオンIDの権限

サインオンIDには権限の違いがあります。権限に基づいてアクセスできるデータの範囲も決まります。

詳細は(「第5章 業務の運用基準」è「サインオンIDの登録」è「アクセス権限」)を参照願います。

パスワード

「パスワード」は、事前に業務システムに登録するようにはなっておりません。サインオンIDを登録した後の最初のサインオン時に、サインオンするユーザ自らが、サインオン画面上で登録作業を行います。一旦登録したパスワードを変更することも同じ画面の同じ手続きで行います。

パスワードは以下の書式となります。

l        小文字の英数字

l        最小4文字以上

l        同一文字は2文字まで

l        母音(aiueo)は2文字まで使用可能

l        数字が3つ連続した場合、隣接した数値の差の絶対値が同じになってはいけない

l        サインオンIDと同じものは不可

サインオンの失敗

サインオンIDやパスワードに誤りがあると、当然サインオンは出来ません。

サインオンに連続4回失敗しますと、当業務システムは、強制的に終了します。

3.     共通の操作と表示

システムの画面操作は、業務上の意味の違いに係りなく共通の操作体系になるよう設計してあります。

基本操作

コントロール(入力域)でのデータ入力

l        英数字の入力の場合は、シフトキーなしでそのまま入力が可能。

l        日本語入力の場合は、かな漢変換モードに自動的になる。この場合は、かな漢変換キーの使用が必要。

l        入力の完了は、「Enter Key」(または改行キー、またはCarriage Return Key)を押すことで成り立つ。このキーを押すまでは、データを(例え表示画面に見えていても)入力したことにならない。

l        入力の途中で、入力ミスに気が付き、元の戻したい場合は、Esc(Escape Key)を押すと、元のデータが表れる。

l        更新の完了は、マウスやキー、移動ボタンの指令などで、違うレコード(1行のものもあれば1画面のものもある)に移動した時に完了する。一旦更新が完了すると、たとえEsc Keyを押してもデータは元に戻らない。

%(パーセント)表示の数字入力

%(パーセント)表示に関する入力には注意を要します。たとえ「表示は%」であっても、入力は「小数点」で入れます。例えば、0.123と入力すると、12.3%と表示します。同様に、1.2と入力すると120%となります。

日付表示の意味

日付は、一般に「○○日付」や「○○年月日」や「○○登録日」などの名称のコントロールです。

書式は、一般に「yyyy/mm/dd」の表示形式となります。ここで、yyyy西暦年の4桁の数字で、mmは月、ddは日にちです。

日にちを指定しない場合は「yyyy/mm」となる場合もあります。

日付が「9999/99/99」という有り得ない日付になっている場合は、未来永劫という意味で、最終的な日付が未定であることを意味します。またその日付が「1111/11/11」という過去の日付になっている場合は、「そのレコードは『論理削除』したものであるか、日付そのものが無意味または、業務上日付は関係ないので無視するように」という意味を持ちます。

レコードの共通記録項目

現在無効

「現在無効」(チェックボックス=On=チェックがある場合)は、レコードを画面上に表示していても記録としては無効(「現在無効」)であることを意味します。過去に有効であったが、記録の更新などで現在は無効にし、かつ、過去の参照記録として保持しておきたい場合などに利用します。

現在無効のレコードは一般に画面上に表示していますが、一つの画面に複数レコードが存在する場合は、現在無効でないレコードの後(画面上の下方)に表示します。また、画面によっては、現在無効レコードを「非表示」にしてある画面もありますが、その場合は「現在無効表示」という指定個所(オブションボックス)があり、それをOnにすると表示します。

現在無効をOnにした場合で、「記録終了日付」の項目があるレコードの場合は、「記録終了日付」の確認画面を表示し、確認を求めて来ます。特にユーザの指定がない場合は、記録終了日付は現在無効をOnにした当日の日付となります。

記録開始日付

記録のうち過去の状況を記録、保持するレコードは、一般に「記録開始日付」と「記録終了日付」の項目を持ちます。「記録開始日付」は画面によっては別の名前(「○○登録年月日」や「××設定日付」)のように業務上の呼称になっている場合もありますが、意味は同じです。その記録を初めて記録した日付を意味します。特に指定がない限りは操作の当日の日付になります。

記録開始日付があるレコードに更新を掛けた場合で、かつ、この記録開始日付から90日以上経過していた場合は、「このレコードは最初に記録してから、90日以上経過しています。同一レコードへの訂正ではなく、別途、新たなレコードを作成することを薦めます。それでも訂正しますか?」という注意メッセージが出ます。これは90日を超えた記録は、既に過去のものとしてそのまま保存する方が安全である」という考えからきた措置です。

記録終了日付

「記録終了日付」は「記録開始日付」と対の関係にある日付です。記録終了日付は、お客様が直接更新するものではなく、「現在無効」をOnにすることで更新します。記録終了日付が未確定の場合(つまり現在有効のレコード)は、その日付は「9999/99/99」という有り得ない日付になっております。またその日付が「1111/11/11」という過去の日付になっている場合は、(記録終了日付に限らず)、「そのレコードを『論理削除』したものであるか、日付そのものが無意味または、業務上日付は関係ないので無視するように」という意味を持ちます。

記録終了日付が意味ある妥当な日付になっている、ということは、すなわち、そのレコードの記録が過去のものになったということです。

表示順

「表示順」は、画面上の各レコードを表示する画面上の順番を指定します。この順番は、あくまで視覚的に見やすいとか、管理上理解しやすいと、いう意味しかなく、業務上の意味の重要さや、処理の順番を直接的に規定するものではありません。

「表示順」は、「その表示順を指定する画面」での順番では決してなく、そのレコードを他の画面で参照や選択(別の画面の一部[選択画面など]としてドロップダウン表示などでクリックして選択する場合)した場合の表示順を示します。

例えば、職能格に部長格と規定し、その次に課長格を規定したとします。ところが、後から次長格という中間の職能格を規定した場合に、それを参照する画面で、「次長格」が「課長格」の下に表示されると混乱の原因になります。当然、次長格は部長格の次に来るように配置するのが普通ですが、既に、そこに課長格のレコードを挿入してある場合は、その物理順を変更することは(技術的には可能ですが)容易でありません。表示順を変更すればこれが解決できます。

表示順は、あくまで相対的な順番だけが問題ですので、その数値の絶対値は意味を持ちません。1,2,3,4,5、・・・でも良いし、100,150200、・・・や5000,6020,7010、・・・でも構いません。一般には、将来の新たな挿入レコードのことを予想して、1000,2000,3000、・・・とする場合が普通です。
ただし、最大32,767以上の数値は指定できませんので注意願います。

非表示

「非表示」は、画面上でレコードを表示しないようにする指定です。

表示順の場合と同様に、「非表示」は、「その非表示を指定する画面」での非表示では決してなく、そのレコードを他の画面で参照や選択(別の画面の一部[選択画面など]としてドロップダウン表示などでクリックして選択する場合)した場合の非表示を規定します。

「非表示」は、「論理削除」と混同しがちですが、論理削除が「当該レコードは存在しないものと見なす」という意味であるのに対して、「非表示」が「存在するが表示しないだけ」という意味を持ちます。

例えば、今、職能格に「次長格」を検討している最中とします。この格付けは来期から運用する予定で、今期はまだテスト段階なので、システム的には組み込まれているものの、まだ本番として運用する訳には行かない、というような場合に利用できます。あるいは、論理削除する予定であるが、過渡期として1年ほどは非表示で運用し、問題がないかどうかを検証してから論理削除する、という運用の場合にも利用できます。

過去確定

「過去確定」は、サインオンIDが「監査人」権限の場合だけ操作可能です。

「過去確定」(チェックボックス=On)は、そのレコードの記録が過去のものとして確定したことを意味します。「確定した」とは、今後は、「過去を変更してはいけない」ことを示唆し、従って、当該レコードは、その後は更新出来ません。また、誤って更新することを防ぐためにも、過去確定したレコードの場合は、更新モード(編集ボタンを「入力/編集モードにする」)にならないような設計になっております。

記録が親レコードと子レコードからなる場合、親レコードが「過去確定」になっていて、子レコードがなっていない場合は、親レコードに従い、子レコードも過去確定として扱います。

運用の誤りや操作員の錯誤などで誤って「過去確定」した場合など、特別な理由により、過去確定を取消す必要がある場合は、過去確定をOffにすることが出来ます。

変更不可

「変更不可」(チェックボックス=On)は、そのレコードの記録は一切変更できないことを意味します。このチェックボックスは、アミリンク社がシステム設計の段階からシステムの一部として設定してあり、お客様が更新することは出来ません。従って、当該レコードは、最初からいかなる更新の対象ともなりません。

入力/編集モードで変更不可のレコードにマウスポインターなどのカーソルを位置付けた場合は、画面全体にわたりレコードの入力域が橙色に点滅し、更新不可であることを警告します。

削除不可

「削除不可」(チェックボックス=On)は、そのレコードの記録は「論理削除」できないことを意味します。このチェックボックスは、アミリンク社がシステム設計の段階からシステムの一部として設定してあり、お客様が更新することは出来ません。従って、当該レコードは、最初からいかなる更新および削除の対象ともなりません。

入力/編集モードで削除不可のレコードの「論理削除」を試みた場合は、削除不可であることを警告します。

論理削除

「論理削除」(チェックボックス=On)は、そのレコードの記録を「論理的に削除」したことを意味します。論理削除とは、「視覚的には表示してあるが削除したことにする」という一種の約束ごとです。例えて言えば、経理伝票などで、誤った5桁の数字に二本線を引き、訂正印と伴に「5文字削除」と記する場合と同様の考えです。

論理削除したレコードは、視覚的には存在しても一切の処理の対象にはなりません。また、論理削除した場合は、特に指定しない限り、自動的に「現在無効」になります。論理削除したレコードは、他の画面(論理削除を実行した画面以外の画面)から参照した場合は表示の対象となりません。

記録が親レコードと子レコードからなる場合、親レコードを「論理削除」した場合、子レコードも連動して論理削除します。

一旦論理削除したレコードの「論理削除」を取消すことが出来ます。その場合は「現在無効」も連動して取消しますが、場合によっては「お客様の都合で当初より現在無効にしてあった」記録も、不用意に「現在有効」として戻してしまう懸念がありますので、注意を願います。

論理削除を実態としても削除して、視覚的にも存在しないようにするには「物理削除」をあわせて実行します。物理削除は、論理削除したレコードのみを対象として対象レコード群を一括して削除します。

物理削除の指令は、業務メニュー(「システム保守」è「システム基本環境の設定」è「物理削除」)で準備設定をした後に、業務メニュー(「システム保守」è「論理削除レコードの物理削除」)で実行します。物理削除の実行には、サインオンIDが「システム統括責任」(削除権限)を有している必要があります。

画面の操作ボタン類

編集モード

「編集モード」(オプションボタン)は、画面を「表示」のみのモード(更新不可)か、「入力/編集」のモード(更新可能)か、を選択します。最初に画面を表示した時は、「表示」モードになっています。「入力/編集」モードに切り替えるためには、サインオンIDが更新可能権限以上を有している必要があります。

サインオンIDが読み取り権限の場合や、更新対象年度が違うなど、更新の対象とならない記録を参照した場合は、このボタンは、「使用不能」(ボタン上の文字が無色透明で窪んだ文字になる)になります。

「表示」モードの場合は、レコードの入力域は平坦で明るいグレー色をしていますが、「入力/編集」モードに切り替えると、窪んだ白色に変化します。

データシート形式表示

「データシート形式表示」(チェックボックス=On)は、画面の表示(最初は「フォーム表示」)を「データシート形式」に変更します。データシート形式とは、表示域や入力域が、フォーム表示のようなヘッダーラベルや説明文などの表示がなく、あたかも、表計算ソフトの表示のように、縦横の格子状の表形式になることを意味します。記録全体を圧縮して一望に見渡す場合などに利用します。データシート形式表示は、単に視覚的な表示に違いがあるだけで、内容や処理の違いは一切ありません。

また、データシート形式表示は次のような便利な機能を提供します。

表示カラムの位置変更

データシート形式表示では、データシート項目(カラム)の位置を変えることが可能です。お客様が関心を強く持った項目だけを一緒に隣接して集めることも可能です。

表示カラムの幅変更

関心のない項目の表示幅をゼロに設定することで、事実上非表示にすることも可能です。

表示カラムの固定

特定の項目だけは、左右の画面スクローリングの対象外とし、画面上に固定させることも可能です。

現在無効表示

「現在無効表示」(チェックボックス=On)は、「現在無効」のレコードを表示します。「現在無効」のレコードは、画面によっては、業務上あるいは視覚上、「邪魔」、「目障り」となる場合があり、そういう場合は、意図的に表示しないようになっています。過去の記録を参照する必要などから、「現在無効」のレコードを表示する必要のある場合は、Onに設定します。

外部出力

「外部出力」(コマンドボタン)は、画面上のデータを、当システム以外のシステムが利用できるようにと、別のファイルとして出力することを指示します。ファイルのデータ形式は、CSVComma Separated Values)形式となります。

ファイル名は、画面の名前(画面の左上に表示してある)と、接尾語として「CSV」が付きます。同一画面で、年度などの違いがある場合は、その年度の数字などが画面の名前の後に続きます。

外部出力の実行が終了しますと、
「外部出力は終了しました。ファイル名=○:¥○○○.○○○○○○○.○○○」
というメッセージが出ますので、お客様はファイル名(フルパス名)を確認することが出来ます。

外部ファイルを出力する先のドライブやフォルダーおよびファイルのデータ形式の既定値は、お客様が事前に指定した場所および既定形式になります。この指定は、業務メニュー(「システム保守」è「システム基本環境の設定」è「外部出力」)で設定します。この設定には、サインオンIDが「システム統括責任」(削除権限)を有している必要があります。

ファイル参照

「ファイル参照」(コマンドボタン)は、当システムが稼動中のCPU(あるいはサーバ)に接続してあるディスク上の、ファイル名またはフォルダー名(ディレクトリー名)を検索し、参照することが出来ます。

ファイル参照には、必ず、検索した結果のファイル名またはフォルダー名を参照し、その参照先の名称を転写するコントロールがあります。参照した結果は必ずこのコントロールに転写することになります。

ファイル参照ボタンを押すと、「SysDirList」(画面)を表示します。

SysDirListの画面上部には、現在操作中のCPU(あるいはサーバ)に接続してあるディスク・アドレスおよびそこに存在するフォルダー名を表示します。

その下の中央部には、上に表示するディスク・アドレスやフォルダーに格納してあるサブ・フォルダーおよびファイル名をリスト状に表示します。

表示名がサブ・フォルダー名の場合は、そこにマウスを合わせてダブル・クリックすると、そこに格納してあるサブ・フォルダーおよびファイル名を再度リスト状に表示します。このように順次下部フォルダーに展開して行きます。

逆に、上方向のフォルダーに戻る場合は、「上矢印」(コマンドボタン)を押します。

リスト上のファイル名をダブル・クリックすると、その名称を画面下部の「ファイル名」というコントロールに複写します。ここで「実行」(コマンドボタン)を押すと、このファイル名を、ファイル参照を行った元の画面の参照コントロールに転写し、SysDirList画面は終了します。「キャンセル」(コマンドボタン)すると、ファイル名を参照することなく画面を終了します。

一番下に「ファイルの種類」というコントロールがあります。これは、何種類ものファイル名をリスト上に表示すると、不必要なファイル名まで目に入り視覚上邪魔であるので、必要な種類のファイルだけを選択的に表示する場合に指定します。

例えば「Excelデータ(*.xsl)」を指定すると、ファイルのサフィックス(Suffix:接尾語)が「xsl」のファイルだけを表示します。全ファイルを表示する場合は、「全ファイル(*.*)」を指定します。

印刷

「印刷」(コマンドボタン)は、画面上のデータを、紙に印刷することを指示します。

印刷機の名前や用紙のサイズ、枚数などの指定は、指令の途中でWindowsの指定画面を表示しますので、その中で(マウスの右ボタンを押すことで)各種の指定が出来ます。基本的にはカラー印刷を前提にしていますが、白黒の場合でも対応可能です。

実行

「実行」(コマンドボタン)は、「実行」という指令が意味を持つ画面で表示します。業務によっては、何かの事前設定を画面上で先に行い、その設定に基づく「多少時間のかかる処理」を順次行う場合がありますが、その場合に、この「多少時間のかかる処理の実行」を指令するのが「実行」ボタンです。

ある設定をしたにも拘わらず、「実行」したくない場合は、一般に「キャンセル」を指定します。

実行が完了した後は、普通、画面を「終了」します。

キャンセル

「キャンセル」(コマンドボタン)は、「実行」を目的に、画面上で各種設定を行ったにも拘わらず、その設定を無視して画面を終了する場合に押します。キャンセルした画面および業務は、なんらの処理も行いません。

従って、キャンセル・ボタンは一般には「実行」ボタンまたは「終了」ボタンと共に存在します。

終了

「終了」(コマンドボタン)は、画面を終了(閉じる)します。終了は、その画面で業務上意味がある指令や設定がなされたかどうかに係らず、終了をします。従って、情況次第では「キャンセル」と同様の意味がある場合も、「実行」と同様の意味がある場合もあります。

会話の操作ボタン類

当システムで何かを指定すると、その状況によって各種の質問や疑問をシステムが応答してきます。内容は、確認や疑問、注意や警告です。これらの応答があった場合は、お客様は正しく反応する必要があります。

OK

OK」(ボタン)は、確認を要求するメッセージに対して「了承」を答えるボタンです。一般には「キャンセル」(ボタン)と共に表示しますが、一つだけの場合もあります。OKするとシステムは次の処理を続行します。

キャンセル

「キャンセル」(ボタン)は、確認や処理の続行を要求するメッセージに対して「不承知」や「取消し」を答えるボタンです。一般には「OK」(ボタン)または「はい」(ボタン)と共に表示します。キャンセルするとシステムは処理そのものを取りやめ、元の画面や状態に戻ります。

はい

「はい」(ボタン)は、「OK」ボタンと似ていますが、「了承」というよりも「選択」に答える場合のボタンです。例えば「オプションは、A(はい)にしますかB(いいえ)にしますか?」というタイプのメッセージに多く用います。

いいえ

「いいえ」(ボタン)は「はい」(ボタン)と対で存在するボタンです。「いいえ」(ボタン)は、「キャンセル」ボタンと似ていますが、キャンセルとは違い、一般には、「いいえ」と答えた「なんらかの処理」を続行します。